イタリア語:骨がいっぱいで出来ている。魅惑の複数形。2016/10/16 23:40

推定骨量っ?!Σ
体重計を求めて彷徨っておりましたら、
なんと最近の体重計は、推定骨量まで出るんですね。
すごかばぁーん三∩(○´∀`)∩ひゃー

3,000YENプラスして解き放たれし骨量情報を手に入れるか・・・
ここは当初の目的通り筋肉量測定に一点集中で手を打つか。
決め難し三∩(○´∀`)∩3000YEN差は、でかいばーん。

さて、本日のイタリア語は「骨」について見ていきましょう。

* osso [男性名詞] 骨

この言葉もおもしろい語だなぁと思うのです。
第1の意味のほか、骨状のものや骨に似たもの、骨細工も示します。また、「果物の種や核」を示すこともあります。
「果物の種」は「骨」ではありませんが、果物にとっては、体を支えているものということで、骨のような役割をしている種を「骨」と比喩表現しているのでしょうね。

さて、この言葉の何がおもしろかというと、複数形にあります。
「骨、骨格」を示す時は、" le ossa "となります。
この場合の骨とは、「骨格」という語で表されるように、1本の骨ではなくて、複数の骨で成り立つ骨・・・あーややこしい・笑。骨格とは、関節でつながった「骨々」ですから、骨といってもいっぱいある骨なわけですね。だから複数形・笑。この辺が外国語の面白いところですよね。日本語では、たくさんの骨だろうが、1本の骨だろうが、等しく「骨」なわけで、「数は察しろ」なわけですが、イタリア語では、骨か骨々かはっきりする必要があるのですね((⊃∀⊂))

話は、複数形 " le ossa "に戻ります。
定冠詞と名詞の末尾からわかるように、名詞の性が「女性」に変化ています。複数になると性が変わるっていう不思議・笑。
単数形と複数形で性が変わる語は他にもありますが、「osso」はさらにおもしろいことに、「骨状のもの」や「動物の骨」の複数形は、" gli ossi "。
これには、「えぇぇぇぇええ(((´□`*)))」の一言です。わはは。
これも定冠詞と末尾の変化からわかるように、男性名詞の複数形そのままですね。「骨格」と「動物の骨(々)」との間に、いったい何があったんだろうか。わはは。
性の変化によって、伝えたいこを変化させる、とってもおもしろい言葉ですよね((⊃∀⊂))

【参考文献】
伊和中辞典
Il Devoto-Oli. Vocabolario della lingua italiana 2012

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辞書レビュー「デイリー日伊英・伊日英辞典(出版:三省堂)」2016/10/13 15:00

こぉぉお(((う□`*)))凍えるばぁーん。
秋口から早くも体が、ぶるるるるマナーモード。
これでまだ気温20度ですって?!信じられんΣ(´□`*)
誰か温度計の赤いぽっち触っただろー!笑。

さて、本日は、前回のブログ「単語の暗記補助アイテムと使用例 」の使用例として、使った写真の辞書のレビューです。

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デイリー日伊英・伊日英辞典
監修:藤村 昌昭 / 編集:三省堂編修所
出版:三省堂


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寸法19.2 x 11.2 x 2cmと、小型の持ち運びサイズの辞書です。
大きく分けて、3つのパートに分かれています。①日伊英、②伊日英、③おまけ日常会話。

「日伊英」は派生語も含めて1万5千項目。「伊日英」は9千項目とあります。おまけ部分は、他の辞書でもよくおまけとしてついてくる、あいさつや旅行等で使うような日常会話の3ヶ国語表記です。

「日伊英」パートは、日本語から調べたい語を引き、イタリア語と英語の単語を確認するというもの。
1ページを、縦に3分割して、日本語・イタリア語・英語と並んでいます。一般的な辞書と違い、日本語の意味1つに対して、それに当たる「主な」単語若しくは熟語を1つ(場合によっては2つ)書いてあります。複数の言葉の意味を調べる目的での利用には不向きです。用例や品詞の表示はありません。但し、イタリア語に関して、名詞の場合に男性名詞・女性名詞の「m/f」の表記があります。

「伊日英」パートは、イタリア語から調べたい語を引き、日本語での意味とその単語に当たる英語の記載があります。こちらは、品詞(動詞・名詞・副詞等)の表記あり。用例はありません。簡易辞書です。2色表記で、重要語句は赤字になっています。見出し語が太字で、大きめのフォントを使っているので、パッっと引きたい時に便利です。
全体を通して、サイズも含めて、見やすいフォントを使っています。目が疲れにくい。

[ ここがポイント ]
さて、ここまで読んでくださった方は、使いどころに若干、困る辞書に思えるかもしれません・笑。
でも、この辞書には他にはない素敵なポイントがあるんです。

メインの「日伊英」パートでは、きれいに縦3列に分かれていますから、単語帳として暗記するために、一部を隠すのにとても便利な仕様です。列が揃っているからこそ使える技ですね。語彙数も日常的なものが中心で、「多すぎない」。コンパクトサイズで持ち歩ける単語帳として、便利です。

また、最大の特徴と思われるのが、カナ表記。日本語・イタリア語・英語ともに、単語にカナ表記がついています。イタリア語と英語は、強く読むアクセントの部分は太字になっています。
たびたびカナ表記は、発音の練習を阻害する「あまりよろしくないモノ」として扱われています。しかし、イタリア語学習者としては・・・いや、私は、「英語」にもカナ表記があることが、とても嬉しい。イタリア語はカナ表示がなくとも、だいたいアルファベットの表記そのままの音(ローマ字読み)ですが、英語はそうではない。

イタリア語と英語は、同じ語源から派生した語彙も多く、同じ又は似たスペルの単語も多数あります。
日本語→イタリア語、日本語→英語では、すっと思い出せる単語であっても、イタリア語→英語(又はその逆)が結びつかない事がよくあります。それは、似たスペルであっても、頭の中で音で覚えているものは、それらが同じ語(同じスペル)だと認識できていないからではないかと思います。

たとえば、「幸運」という言葉は、
イタリア語では、 fortuna / フォルトゥーナ
英語では、fortune / フォーチュン

「幸運」という日本語から、(伊)フォルトゥーナや(英)フォーチュンと、すぐに思い浮かべることができても、(伊)フォルトゥーナが(英)フォーチュンって、すぐに繋げることができたでしょうか。でも、(伊)fortuna、(英)fortune と、書けば、すぐに同じ意を示す語だとわかるでしょう。

このようにイタリア語と英語を繋げる作業に、役立つ辞書です。
イタリア語と英語が、頭の中で繋がれば、もっと語彙が増えますよ。なぜなら、イタリア語で覚えた単語と英語で覚えている単語って違うでしょう?それが結びつくと、あっ!イタリア語にも似た単語がある、英語にも似た単語があった!と、語彙を共有できれば、語彙がそれだけ増えます。
実際に語彙それぞれに色々な意味や使い方がありますから、その部分では他の専用辞書が必要になります。専用辞書との間にある、簡易的な語彙を結ぶものとして、非常に面白い辞書です。

最後に。英語のカナ表記があって嬉しいというのは、ついつい、(英)fortuneを、「フォルトゥーネ」と読んでしまうから。わはは。


※個人的な感想です。感じ方は個々の学習レベルによっても異なると思います。
今までのテキストレビューはHPの方に書いてあります。ブログで書いてない本(ブログを書き始めるより前の本)もあるので、テキスト探しの参考にどうぞぉ~。
・過去「文法書」レビューはこちら
・過去「テキスト・会話の本」レビューはこちら
・過去「問題集・実用イタリア語検定試験対策の本」レビューはこちら
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